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大豆の 雑草防除について 除草・病害虫 防除のポイント 産地別に見る 雑草・病害虫

大豆の雑草・ 害虫・病害図鑑

大豆の雑草防除について

大豆圃場の雑草は、大豆の生育や収穫時の収量・品質にどんな影響を及ぼすのでしょうか。「大豆の雑草害」にスポットを当て、詳しくレポートします。

こんなにある大豆の雑草害
光競合による分枝抑制と着莢数の減少
茎を徒長させ、生育後半の倒伏を助長
養分・光競合による子実の肥大阻害
コンバイン収穫の妨げとなり、汚損粒が発生
雑草の種子が翌年以降の発生源になる

あらためて見てみると、 こんなにあるんですね、大豆の雑草害って!!

大豆の雑草防除について

農業・食品産業技術総合研究機構 東北農業研究センター カバークロップ研究チーム 小林浩幸さん

大豆の、雑草に対する競争力は、意外とひ弱?

普通の畦幅の場合、畑が大豆の葉ですっかり覆われるのは、地域や播種日にもよりますが、播種の2か月後頃。抑草力が強いと言われるのは、播種2か月後以降のことで、それまで大豆の競争力は案外ひ弱です(写真1・図1)。
大豆の雑草防除のカギは、畑が大豆の葉で覆われるまでの競争力がひ弱な時期をどう乗り切るかにあります。土壌処理型除草剤、生育期の茎葉処理型除草剤、中耕培土や、畦の幅を狭くしたり、播種量を増やす工夫も、ひ弱な時期を早く乗り切るのに有効です(写真2)。
しかし、なによりも重要なことは、“大豆の苗立ちを十分に確保し、初期生育を良好にする”こと。例えば、湿害で生育が不良な畑では雑草が繁茂しがち。大豆の雑草防除の成否と、大豆を上手につくれるかどうかは、まさに表裏一体と言えるでしょう。

写真1 播種1か月後の大豆畑 2005年6月28日(福島県福島市)
写真1 播種1か月後の大豆畑
2005年6月28日(福島県福島市)
写真2 播種1か月後の大豆畑 2005年6月28日(福島県福島市)
写真2 播種1か月後の大豆畑
2005年6月28日(福島県福島市)
図1 大豆の草高と群落内への光の透過率の推移品種:スズユタカ 播種:6月11日(福島県福島市)
図1 大豆の草高と群落内への光の透過率の推移品種:スズユタカ 播種:6月11日(福島県福島市)

大豆の雑草害はこんなにある!?

畑の雑草量と大豆の収量の関係を調べると、雑草によって減収することがわかります(図2)。生育前半の雑草害では、「主に、光競合による分枝の抑制と、それに伴う着莢数の減少」「茎を徒長させ、生育後半の倒伏を助長」があり、生育後半には、養分や光をめぐる競合によって、「子実の肥大が阻害」されます。また、「収穫時の残草はコンバイン収穫の妨げになり、汚損粒の発生」の原因にもなるので注意しましょう。
もう一つ忘れてはいけないのは、残草から生産された雑草の種子は、確実に次の年以降の発生源になるということ(写真3)。特に、シロザやホソアオゲイトウなどの大型の広葉雑草を防除することは、次の年に備える意味で重要です。また、雑草が病気や害虫の宿主になることで、間接的に病虫害を大きくすることがあるとも考えられています。
写真3 大豆畑地表面のノビエ類の種子 2006年10月(岩手県内の転換畑
写真3 大豆畑地表面のノビエ類の種子
2006年10月(岩手県内の転換畑)
雑草と大豆収量の関係
図2 東北各地における8月下旬の雑草量と大豆収量の関係調査:2003〜2006年
図3 生育初中期の競合が大豆の収量と品質におよぼす影響の一例 2006年(盛岡市)
図2  東北各地における8月下旬の雑草量と大豆収量の関係調査:2003〜2006年
(注)  雑草量は、草種毎に被度と草高を乗じた値を足し合せたもので、地上部乾物重との相関が高い。
図3  生育初中期の競合が大豆の収量と品質におよぼす影響の一例 2006年(盛岡市)
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