畑作お役立ち百科事典
畑作殺虫剤の上手な使い方!

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畑の害虫を上手に防除するポイント 主要害虫の特徴と防除ポイント 殺虫剤の使用ポイント

主要害虫の特徴と防除ポイント(北海道の事例)

タネバエ

特徴と生態

蛹で越冬後、第1回目成虫は5月下旬頃から活動。草地跡や有機物を多用した圃場で多発するケースが主ですが、他の不明要因による多発例もあります。

被害

古くから菜豆・だいずの被害例が多く、土中の子葉・胚軸・初生葉を幼虫が食害。初生葉・胚軸を食害された場合には欠株となります。

タネバエ
タネバエ
播種時処理によるタネバエの防除効果例
チエフクロウの防除ポイント
魚粕など、有機物を多用すると必ず被害を受けるので、これらの直前施用は避けましょう。土壌中の発芽種子を守るには、薬剤の種子粉衣、粒剤の播溝施用があります。
前者は、種皮に接触する幼虫を防除するものの、子葉を食害する幼虫には効きにくいという面があり、後者はガス性に期待するもので、ムラなく施用する必要があります。ネオニコチノイド剤の種子塗沫では、子葉への浸透および移行性により、発芽そろいまで安定した防除効果を期待できます。

浸透移行性のあるネオニコチノイドは、安定した防除効果を期待できます!

ヨトウムシなど

特徴と生態

モンキチョウ・ツメクサガ・キタバコガ・シラホシヨトウ・ナシケンモン・ヨトウガ・シロモンヤガ・ガンマキンウワバ・ウリハムシモドキなどの害虫。
越冬の方法は、成虫・蛹・幼虫・卵などさまざま。キタバコガやヨトウガは群発することがありますが、そのほかは散発的で、年間の発生回数は1〜3回程度です。

被害

花の受精後に一定程度の葉面積を確保できれば、豆の収量に影響しません。開花期の被害葉面積が1/3以上になると減収の恐れがあります。

ヨトウムシ
ヨトウムシ
チエフクロウの防除ポイント
葉を食べる害虫は種類が多いため、被害を予測することは困難です。定期的に観察して、危険面積に達しそうなら、葉の表裏に食毒性の薬剤を散布し、防除するのがいいでしょう。

葉の表裏に食毒性の薬剤を散布し、防除するのが効果的です!

ジャガイモヒゲナガアブラムシ

特徴と生態

主としてジャガイモヒゲナガアブラムシが寿命の限り、だいずわい化病のウイルスが伝播し続けます。アブラムシは、黄色で体長2.5mmほどで、触角は体長より長いのが特徴。越冬保毒源は赤・白クローバですが、管理された採草地では保毒率は低く、農道そばなどの無管理の群落では保毒率が高いと思われます。
6月中に有翅虫が2期にわたり圃場に飛来し、1雌が数株を飛び渡り、子虫を産みつつ茎葉から吸汁して、ウイルスを感染させます。その保毒株で生育したアブラムシが歩行・分散することにより、さらにその周辺の茎にも感染。つまり、1匹の保毒した有翅雌の飛込みにより10〜20茎が発病することになります(菜豆の場合には子虫は生育できないので、有翅虫による「渡り感染」だけとなります)。

被害

だいずでは、縮葉・わい化やモザイクなどの症状が現れ、莢つきは非常に悪くなります(菜豆の「金時」では、生育が遅れて莢つきが悪い)。生育初期に感染した個体では正常粒は全く得られません。
健全株が枯凋期になるころにも、感染株は生育遅れによって茎葉の汁液が残るため、だいずのコンバイン収穫では健全粒に汚汁が付着します。

だいず「アブラムシ」の豆知識
ジャガイモヒゲナガアブラムシ
ジャガイモヒゲナガアブラムシ
だいずわい化病
だいずわい化病
チエフクロウの防除ポイント
栽培圃場でウイルスの感染を減らすには、農薬によりアブラムシ密度を低下させるしかありません。侵入してくる有翅虫の「渡り感染」を減らすための防除により、だいずでは圃場内でのアブラムシ増殖も抑えられます。
有翅虫の飛来期・量が年次により変動しますが、これに農薬使用をうまく合わせることが課題と言えるでしょう。これには、4月からの積算温度による飛来期予測や、残効性が長めの薬剤の複数回散布などで対応できます。あるいは、浸透移行性を持つネオニコチノイド剤の種子塗沫でも対応可能
有機リン剤の場合、発芽期〜初生葉期の間が無防備になること、除草剤の種類により薬害を起こすことがあるので注意が必要です。ただし、これらの対策では有翅虫1匹による1株の「飛びこみ感染」を止められません。そのため保毒有翅虫の大量飛来に対しては、保毒クローバ類の管理、または抵抗性品種の導入によって、感染リスクの低下を図るようにします。

6月中に飛来してくる有翅虫を防除することで、感染株率が大幅に低下します!

※記事監修:鳥倉英徳(元・北海道病害虫防除所長)
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