ヒエの発生が斑点米の原因に-ヒエが稲にもたらす悪影響
ヒエの発生は稲に悪影響をもたらしますが、それは減収を招くだけではありません。ヒエ多発田では、アカスジカスミカメなどの斑点米カメムシ類が繁殖し、斑点米被害が起こります。カメムシ類の発生と斑点米被害の関係について解説します。
ヒエはカメムシ類の温床になります
ヒエは通常、稲よりも早く出穂するので、ヒエ多発田では、早くからアカスジカスミカメなどの斑点米カメムシ類が侵入。ヒエの穂に産卵し、そこで繁殖するため、斑点米被害の拡大につながるおそれがあります。
【カメムシ類の加害】
ヒエの多い水田ではカメムシ類も多発!?
ヒエ類が少ない水田では、アカスジカスミカメはほとんど発生していませんが、ヒエ類の多い水田では幼虫・成虫ともに多発生していることがわかります。
【アカスジカスミカメのすくいとり頭数の推移】
*北日本病害虫研究会報51:162-164〈2000〉より抜粋
カメムシ類による吸汁は、斑点米の原因になります
アカスジカスミカメなどは、「斑点米カメムシ類」と呼ばれている斑点米を引き起こすカメムシの一種。 稲の穂を吸汁し、玄米に斑紋を作り、品質が著しく損なわれます。
【斑点米を引き起こすアカスジカスミカメ】
【水田雑草(ノビエ、イヌホタルイ、シズイ)と斑点米発生圃場】