ヒエの基礎知識-しっかりと把握しよう。水田の重要雑草「ヒエ」について。
穂が出る前のヒエは、稲と見分けるのが困難。放っておくと知らず知らずのうちにヒエが生長してしまった経験をお持ちの方も多いのではないでしょうか。ヒエは稲に悪影響を及ぼす田んぼの重要雑草。3葉期を過ぎると除草剤による防除が困難になるので注意が必要です。
田んぼにいつの間にか生育するヒエ
一見きれいな圃場ですが、こんな中にも知らず知らずのうちにヒエが生育していることがあります。
【ヒエの穂先】
ご存知ですか?稲とヒエの違い
穂がつく前は、見分けるのは困難な稲とヒエ。しかし、よく見ると異なる点があります。 まず、稲には、葉身と葉鞘の境目に葉耳という毛が生えていますが、ヒエにはありません。また、この境目には稲では葉舌という膜状の突起があり、ヒエにはありません。
【ヒエと稲の比較】
ノビエの葉齢に注意!
対象にノビエを含む水稲用除草剤の散布時期は、主にノビエの葉齢で標記されます。ノビエは3葉期を過ぎると、除草剤で防除しにくくなってきます。3葉期までに防除してしまうことが大切です。
【3葉までに防除】
【こうなると手遅れです!(成長したノビエ)】
ノビエの生育状態をよく観察することが重要
ノビエの生育スピードは天候などの要因により、年によって変動します。田植え後日数が同じ暦日散布でも、年によってはノビエの葉齢が1葉も違う場合があります。圃場のノビエの生育の状態をよく観察して、ノビエが大きくなる前に除草剤を散布することが大切です。
【ノビエの生育スピード】
ノビエの生育のばらつきで取りこぼしが無いように
ノビエの生育は同一圃場内においてもばらつきがあります。ノビエの生育を観察しても、見た目より葉齢が進展したノビエが存在する場合があります。ノビエの取りこぼしの恐れがあるときは、ノビエの適用葉齢が、より大きな除草剤を使用することをお勧めします。
【ノビエの葉齢分布】