朝露が残っていてもスギナがちゃんと枯れる。20Lの大型ボトルも経済的ですね。|タッチダウンiQ

体験レポート

食味・収量センサー付きコンバインで、刈り取りながら食味を計測し、有利販売と品質・収量の安定化をめざすシステムや、ドローンによる農薬散布などスマート農業にも積極的に取り組む猪俣さん。JGAP取得に向けて、畦畔除草管理にも注力していらっしゃいます。猪俣さんに、栽培のこだわりや畦畔除草への取り組みについて伺いました。

水稲栽培では、どのような「作業省力化」に取り組んでいらっしゃいますか。


密苗による苗箱数の削減、プール育苗による育苗労力低減、コシヒカリの疎植栽培による田植え時の労力低減などに取り組んでいます。まず密苗では、今までコシヒカリとひとめぼれの10aあたりの苗箱数が20枚だったのが11枚に減りました。運搬の労力が半分になったし、田植え時の苗積み込み回数も今までの半分で済むのでラクになりましたね。

プール育苗や疎植栽培についてはいかがでしょうか。


通常の育苗では1日に2~3回灌水をしていましたが、プール育苗にしてからはその労力がなくなりました。また、地力があって倒伏しやすいコシヒカリの45圃場には、疎植栽培を導入しています。1坪37株で株間は30cmほど。茎が太くなって倒伏しにくくなり、10aあたり9俵程度だった収量も9.7俵にアップしました。

以前は機械刈りで、畦畔の雑草を処理していたそうですね。


畦畔の雑草はカメムシの棲み家になるので、以前は機械刈りで雑草をしっかりと刈り取っていました。でも、雑草が伸びてくるのが早いので、初・中期一発除草剤やカメムシ対策の殺虫剤をミスト機で畦畔から散布するときなど、作業がしにくいんです。そこで、2015年から畦畔除草にタッチダウンiQを導入するようになりました。

【薬剤の情報収集にも余念がない猪俣さん(写真左は弊社仙台支店 藤巻)】

薬剤の情報収集にも余念がない猪俣さん(写真左は弊社仙台支店 藤巻)

畦畔にはどのような雑草が多いのでしょうか。


ハルジオン、ギシギシ、シロザ、メヒシバといった雑草から、スギナ、チガヤ、ススキなどの難防除雑草まで多様な雑草が生えていますが、タッチダウンiQはどの雑草にもまんべんなく効果があります。

タッチダウンiQの除草効果を安定させるコツがあるそうですね。


タッチダウンiQの散布前に、畦畔雑草を機械で浅く刈り揃えしておくんです。シーズンに3回ほど刈り揃えをしますが、雑草の高さが均一になって、タッチダウンiQの散布作業もしやすくなり、除草効率が高まります。

【2019年7月29日にタッチダウンiQ100倍液を散布した畦畔。4日後の取材日には見事に枯れ始めていた】

2019年7月29日にタッチダウンiQ100倍液を散布した畦畔。4日後の取材日には見事に枯れ始めていた

数ある除草剤の中から、タッチダウンiQを採用した一番の理由について教えてください。


やはり効果の長さとコストパフォーマンスではないでしょうか。夏前の散布であればだいたい2ヵ月ぐらいは雑草を抑えてくれます。それとコスト面でも使いやすいですね。特に、うちのように圃場面積が大きいとタッチダウンiQの20ℓボトルのような大型規格は、除草剤単価が抑えられるので助かります。

耐雨性の高さを実感されたエピソードもあったそうですね。


そうなんです。先日、畦畔にタッチダウンiQを散布していたら雨が降ってきた。「ダメかな?」って思ってたんですが、ちゃんと枯れてくれました。それと、夏場は早朝にタッチダウンiQを散布しますが、夜露・朝露が残っていても問題なく雑草が枯れてくれますね。

今後は、JGAPの取得に向けて、畦畔除草の作業マニュアルを確立し、水稲の作業受託等に活かしていきたいと猪俣さん。農作業の効率化と品質向上へのチャレンジは、まだまだ続きます。

福島県河沼郡会津坂下町 猪俣正彦さん

 

 

 

福島県河沼郡会津坂下町 猪俣正彦さん
お父様とともに水稲24ha(コシヒカリ、ひとめぼれ、里山のつぶなど)、そば4haのほか高麗人蔘、メロンなどを経営。水稲は育苗期~本田でケイ酸資材を投入するなど、食味向上に配慮。土づくりアドバイザー、日本酒アドバイザーなど多彩な顔も持つ。

※掲載内容は取材当日のものです

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