明日を拓く農業経営のノウハウ
法人設立を考えるなら、消費税の引き上げ時期がポイント。
北海道札幌市 森下浩税理士事務所 森下浩所長

2012/12/26(水)

税務面から見た法人化のアドバイスについて、前回に引き続き、 北海道札幌市「森下浩税理士事務所」の森下浩所長にお話を伺いました。


法人経営にはどのようなメリットがあるのでしょうか。

法人経営は個人経営と比べていくつかのメリットがあります。 まず、税務面では、個人の所得税が累進課税で所得に応じて増えていくのに比べ、 法人税は定率課税で一定なので、所得が多い方の場合は法人のほうが有利になります。 条件によって一概には言えませんが、年間1,000万円を超える所得がある場合は 法人化したほうが税務面で有利になるケースが多くなってきます。 さらに、法人では経営者の役員報酬に係る給与所得控除分の課税が軽減されること になります。
そのほかにも、経営者に対する生命保険を活用して節税できたり、融資の限度額が 個人よりも大きい、などがあります。法人化したほうが税務面でトクかどうか 正確な判断が必要な場合には、税理士などの専門家に相談されることをおすすめします。


法人経営にデメリットはありますか。

もちろん法人経営にも、個人経営と比べた場合のデメリットがあります。 例えば、個人で支払う住民税のほかに、法人住民税の支払い義務が生じます。 法人住民税の均等割は、例え赤字でも支払わなければなりません。 また、法人になると社会保険への加入義務があり、本人負担分に加え、 それと同額の会社負担が生じるので、国民健康保健などと比べてコストアップに なります。


生産法人の設立後2年間は、消費税の支払いが免除されるそうですね。

個人経営でも法人経営でも、2年前の年間売上高(消費税の課税売上高)が 1,000万を超えているとその年は消費税の課税事業者になりますが1,000万円以下で あればその年は免税事業者になります(一定の場合を除く)。 しかし、ここで注目したいのは、これから法人化するケース。 個人経営の農家さんが、これから会社を設立して法人化する場合、会社設立から 2年間は原則として消費税を納税しなくて済みます。なぜかというと、会社設立の 2年前は個人経営なので『会社としての売上が存在しない』ことになり、 2年間は免税となるから。これは、個人事業主が後継者に事業承継する場合も同様です。

最初の2年間は立ち上げ時期なので、消費税納税免除は資金繰りの面で メリットがあります。しかし、これから法人化もしくは事業承継しようと考えて いる方は、もう少し待ったほうがいいでしょう。なぜならいま法人化すると 2年間の免税期間は大半が5%ですが、平成27年10月から消費税が10%に引き上げられる 見込みですので、平成27年10月以降に法人化すれば、2年間の免税期間は10%分を 納税せずに済み、2倍近くの金額を節税できるからです。


農家の方が後継者のために、備えておいたほうがいいことはありますか。

個人にしろ法人にしろ自分に万が一のことがあった場合のことを、 今からきちんと考えておく必要があると思います。後継者はきちんと確保できて いるか、後継者がいても生産面だけでなく経営面でのバトンタッチができているか など、経営の承継を計画的に行わないと、いざという時にあわてるのは後継者 なのです。

例えば、経営面でのバトンタッチで言えば、売り上げや仕入れの把握、 取引先との人脈づくり、従業員との信頼関係構築といった面での承継はタイミング を見て進めておくべきです。 また、後継者が負担することになる相続税についても、相続人を受取人とした 生命保険をかけておくなどすれば、相続税納税のための資金として使うことができます。

後継者への承継について、近くの税理士や会計士に相談してみたり、後継者と 一緒にセミナーに参加するなど、今から準備しておくことをおすすめいたします。


北海道農業の発展に貢献する税理士事務所
森下浩税理士事務所ウェブサイト
http://agri-ambitious.tkcnf.com/pc/


農業税務に詳しい全国の税理士にご相談ください。
一般社団法人 全国農業経営コンサルタント協会ウェブサイト
http://www.agri-consul.jp/


「法人設立を検討する際のポイント」をイラストでわかり易くまとめた、ウェブサイトはこちら
http://www.syngenta.co.jp/cp/setsuzei/qa_02.html

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