ばれいしょを「黒あざ病」から守る新しい防除方法
「アミスター インファロー技術」とは!? 【前編】

2014/03/31(月)

土壌消毒により、ばれいしょの黒あざ病を予防する「アミスター インファロー技術」。
欧米ではすでに一般的に普及しており、ばれいしょの規格内収量向上、塊茎の大きさの均一化や品質向上が期待できるこの新技術について、2回にわたりご紹介します。

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防除が難しい土壌からの伝染

  • 黒あざ病

    黒あざ病

ばれいしょの「黒あざ病」は、主に罹病した種イモ、土壌中のリゾクトニア菌によって引き起こされる重要病害です。病原菌の菌核が塊茎表面に形成され、それが黒い"あざ"のように見えることから「黒あざ病」と呼ばれているようです。
くずいもや緑化イモが増え、収量や品質が低下することから、防除が不可欠な重要病害ですが、土壌由来のリゾクトニア菌による罹病も多いことから、種イモ消毒だけでは防除しきれないのが現状です。


ヨーロッパで標準化した防除技術が、いよいよ日本へ

  • インファロー技術のしくみ

    インファロー技術のしくみ

そこでいま注目を集めているのが、「アミスター インファロー技術」(植付時植溝内土壌散布)です。
これは、ポテトプランター下部に、前方と後方の2ヵ所の噴射ノズルを設け、植付時に種イモ周辺の土壌にアミスター20フロアブル(以下アミスター20)を噴霧することで殺菌消毒し、土壌由来の黒あざ病を防除する新しい技術。イギリス、オランダ、ベルギーなどヨーロッパではすでに標準化された技術ですが、昨年から日本でも研究会が開催されるなど、関係者の期待は高まっています。


英国では、インファロー技術導入前と比べて収量が20%向上

去る2月6日、北海道帯広市において、多くのばれいしょ生産者や農業関係者参加のもと、株式会社農業技術通信社主催、シンジェンタジャパン株式会社協賛により、「第2回インファロー技術研究会」が開催されました。
シンジェンタUKのシニアテクニカルソリューションマネジャーであるブレン・マークが当日行った講演の内容をここでご紹介しましょう。
英国のばれいしょ生産規模は、種子・生食・加工用をあわせて作付面積122,000ha、生産量550万tに及びます。1990年頃と比較すると、ばれいしょ生産者は18,000人だったのが農家の統廃合などにより、現在は2,300人に減少しましたが、1戸あたりの平均収量においては、品種改良や防除技術の向上などにより39t/haから46t/haに増加しています。
英国では収量を大きく左右する疫病、夏疫病が最重要病害です。また、英国の生食用ばれいしょは、きれいに洗浄された状態で店頭に並ぶという販売事情から、塊茎に病斑が現れる黒あざ病、銀か病、炭そ病も重要視されています。
そこで、「美しく、均一な大きさの塊茎づくり」と「規格内収量の最大化」を目的に、アミスター インファロー技術が開発され、2006年ごろから英国で広がっていきました。英国現地では、アミスター インファロー技術導入前と比較して、規格内収量の向上がみられました。英国におけるこの技術の普及率は、生食用ばれいしょで75%、加工用でも25%に及んでいます。

  • 第2回インファロー技術研究会

    第2回インファロー技術研究会

  • シンジェンタUKのシニアテクニカルソリューションマネジャー ブレン・マークによる講演

    シンジェンタUKのシニア
    テクニカルソリューション
    マネジャー ブレン・マーク
    による講演

次回は、カルビーポテト株式会社、JAめむろでのアミスター インファロー試験事例についてご紹介します。


◎ばれいしょの「黒あざ病」に「アミスター20(R)フロアブル

2014年3月31日掲載

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