ばれいしょを「黒あざ病」から守る新しい防除方法
「アミスター インファロー技術」とは!?【後編】

2014/04/30(水)

前回に引き続き、ばれいしょの重要病害「黒あざ病」を予防する新技術「アミスター インファロー技術(植付時 植溝内土壌散布)」について特集します。
去る2月6日に北海道帯広市で行われた「第2回インファロー技術研究会」の講演内容を中心に、カルビーポテト株式会社 馬鈴薯研究所 植村弘之所長、栽培技術部 住ノ江 努主任、JAめむろ 営農部 農業振興課 長濱 修課長のお話をご紹介します。

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カルビーのポテトチップスに求められる、原料ばれいしょの条件

  • カルビーポテト株式会社馬鈴薯研究所 植村弘之所長(右)と栽培技術部 住ノ江 努主任

    カルビーポテト株式会社
    馬鈴薯研究所
    植村弘之所長(右)と
    栽培技術部 住ノ江 努主任

カルビーポテト株式会社では、年間の原料ばれいしょ取扱量22万トンのうちの 8割をポテトチップスなどのスナック原料として使用。
ポテトチップスなどの原料ばれいしょには、「糖含有量が低い」「でんぷん価が高い」「病障害の発生が少ない」という条件が求められます。
黒あざ病や銀か病などに罹病すると、欠株や生育不良となり、収量が低下するだけでなく、揚げたときに色がくすんだり焦げたりするため、その対策が課題になっているのだとか。


規格内塊茎率が3%向上

黒あざ病は地上部を見た限りでは、ほとんど目立ちません。罹病した株から生産された奇形や緑化いもは、収穫時に機上選別で取り除くのですが、土が着いた状態で出荷されるため判別できないものは、そのまま原料出荷されてしまうので、油で揚げた後のラインでの検品に大きな労力がかかってしまうそうです。
同社では昨年より、黒あざ病の対策として、ポテトチップス用の品種トヨシロでアミスター インファロー技術の試験を15圃場で実施。原料の品質向上への可能性を模索していらっしゃいます。
試験の結果では、慣行区と比べて、同社における規格重量(60~340g/1個)内に収まった塊茎率が3%ほど高くなりました。また、品質面でも、塊茎に発生する病害を抑えることで、ポテトチップスの揚げ色に影響するグルコース値が低く抑えられました。
通常、黒あざ病は早期に植付けした低温時に発生しやすいのですが、そのような状況でも黒あざ病の発生を抑えられることが期待されています。
原料ばれいしょの品質・収量向上に向けて、今後もアミスター インファロー技術の試験を継続していきたい、と植村弘之所長は今後を見据えます。

  • 第2回インファロー技術研究会

ばれいしょの大産地JAめむろでも、アミスター インファロー技術に期待

  • JAめむろ 営農部 農業振興課 長濱 修課長

    JAめむろ 営農部 農業振興課
    長濱 修課長

北海道屈指のばれいしょ生産量を誇る芽室町のJAめむろ。トヨシロ、メークイン、ホッカイコガネや芽室でしか栽培していない品種のマチルダなど豊富な品種を作付していらっしゃいます。
同JAでは、ばれいしょのさらなる品質・収量の向上をめざし、2001年から「JAめむろポテトセミナー」を開催するなど、生産者への栽培研修を実施。こうした努力が実を結び、昨年は管内全体のばれいしょ収量が1割アップしました。
その一方で、課題として重視しているのが、病害虫防除の取り組み。昨年から5圃場で、アミスター インファロー技術の試験を実施していらっしゃいます。
「この技術は、もともとある総収量の中のロスをなくし、規格内収量を増やす技術」とJAめむろの長濱 修課長は語ります。

昨年は、もともと黒あざ病の発生自体が少なかったので、試験区と無処理区の正確な比較ができませんでした。しかし、黒あざ病に罹病した加工用ばれいしょは、メーカーからのクレーム対象になるので、今後も試験を継続し、防除技術の精度を上げていきたい、とばれいしょの大産地はアミスター インファロー技術に熱い視線を送っています。


ばれいしょを「黒あざ病」から守る新しい防除方法「アミスター インファロー技術」とは!? 【前編】
◎ばれいしょの「黒あざ病」に「アミスター(R)20フロアブル

2014年4月30日掲載

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