世界に通用する農業・持続可能な農業の実現に向けて
輸出拡大とオリンピックで求められる持続可能な農畜水産業と国際認証

2015/06/30(火)

2015年3月12・13日に茨城県つくば市の文部科学省研究交流センター国際会議場にて開催された「2014年度GAPシンポジウム」。
先月号に引き続き、2日目のレポートをお送りします。


  • 中野眞氏

    中野眞氏

シンポジウム2日目のテーマは「輸出拡大とオリンピックで求められる持続可能な農畜水産業と国際認証」。
先陣を切ったのは、経営コンサルティング会社「株式会社アイエムアイ」の代表であり、6次産業化プランナーの肩書きを持つ中野眞氏。
地元静岡の名産マスクメロンのアジア輸出に成功された経験から、日本の農作物が海外で高く評価されている現状について紹介されました。
急速な経済成長が進む東南アジア諸国。中野氏がマスクメロンの販路として開拓したインドネシアも例外ではなく、首都ジャカルタの50%以上は中流階級以上であり、現地では高価な日本の食材への需要も非常に大きいといいます。
日本食レストランも急増しており、中野氏も「日本の食材は信頼性が高くブランド力もある。今後、需要拡大の可能性は非常に大きい」と語ります。
しかし、インドネシア人の77%はイスラム教徒であることから、宗教上で食べることのできない食材について注意が必要なことなどを講演されました。


  • 王清要氏

    王清要氏

続いて講演されたのは、台北駐日経済文化代表処副参事官の王清要氏。
歴史的な深いつながりがあり、親日国として知られる台湾。その良好な関係は農畜水産業の輸出入にも現れており、台湾における食品輸入国の第1位が日本、輸出でも第5位にランクされていることを紹介されました。
2013年には台湾への日本の農水産物輸出金額が過去10年で最高値を示しており、今後も活発な輸出入が行なわれるであろう見通しを語られました。


  • 今瀧博文

    今瀧博文

続いては、GLOBALG.A.P.協議会事務局長を務める弊社役員室安全推進部長の今瀧博文。
日本におけるGLOBALG.A.P.の構造、目的、誤解などについて再確認するとともに、日本語版ガイドラインの整備、認証会社の増加、審査員の資質向上といった今後への具体的な方策についても説明させていただきました。


  • 石田寛氏

    石田寛氏

続いて登壇したのは、経済人コー円卓会議日本委員会専務理事・事務局長の石田寛氏。
「ロンドンオリンピックから学ぶサステナビリティ(持続可能性)とフードビジョン」をテーマに、40の異なる地域から1400万人もの人々が訪れることを想定した食の調達、安全確保といったロンドンオリンピックにおける実際の取り組みを紹介しつつ、来る2020年に日本が世界から求められることについて講演されました。


  • 林英一氏

    林英一氏

同じく2020年の東京オリンピックを見据え、食文化の違いについて知っておくべきことを講演されたのが林技術士事務所E&Hi代表の林英一氏。
イスラム文化に精通する林氏は、宗教的な規律の厳しいイスラム教徒へ料理を提供する際、どのような点に留意すべきかについて詳しく解説されました。
とくにイスラム教で食することを禁止される食材(豚肉、タコ、イカなど)を調理した包丁やまな板に関しては「臭気のないきれいな水で7回洗浄し、そのうち1回は清浄な土を混ぜて洗浄する」という作業を行わなければ、イスラム教徒へ供する料理には使用できないことなどを解説されました。


  • 田上隆一氏

    田上隆一氏

そして、当シンポジウムを締めくくったのは前日に引き続き登壇された一般社団法人日本生産者GAP協会の理事長を務められている田上隆一氏。
「今からでも間に合う東京オリンピックの国産食材の調達戦略と国際認証対策」をテーマに、ホスト国として安全な「食」を提供する責任、また、どうすればそのような安全を確保できるかについて持論を展開されました。
同時に「日本料理は、日本の食材でおもてなしすることに意味がある」と力説する田上氏。
「選手村や競技施設のすべての食材を輸入に頼ることになったとしたら、私は恥ずかしい」という言葉が、心に力強く響きました。

  • パネルディスカッション

    パネルディスカッション

  • 閉会の挨拶

    閉会の挨拶


世界に通用する農業・持続可能な農業の実現に向けて
食市場のグローバル化と農畜水産物認証の動向

2015年06月30日掲載

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