「産地で聞いた!」イイ話

最高の環境で、手間ひまかけて育まれた温州みかんのトップブランド「日の丸みかん」。

2017.11掲載

愛媛県西南部に位置し、九州の海への玄関口である宇和海に面した南斜面に園地が広がる、JAにしうわ「日の丸柑橘共同選果部会」(以下、日の丸共選)。
その歴史は明治27年にさかのぼり、過去に日本農業賞受賞や昭和天皇への献上など輝かしい足跡を残されています。
温州みかんのトップブランド「日の丸みかん」について、同JA日の丸共選の谷川孝広事務所長と営農指導の黒田元康さんにお話を伺いました。

まず、産地の概要と栽培品種について教えていただけますか。

谷川事務所長

当管内は、全圃場南向きの急斜面に広がる石垣の段々畑で、日の出から日の入りまで降り注ぐ「太陽光」、「宇和海からの反射光」、「石垣からの反射光」の「三つの太陽」をたっぷり浴びて、濃厚な味わいの日の丸みかんが育まれています。
栽培品種は温州みかんのみで、「極早生はつひめ」「宮川早生」「南柑20号」「南柑4号」の4品種を手がけています。

日の丸みかんの特長について教えてください。

谷川事務所長

果皮が薄くジューシーで、じょうのう(内袋)が柔らかく、口の中でトロッととろける食感が持ち味。
質実ともに日本みかんの最高峰と評されております。
その高品質の最大の理由は、土づくりはもちろんのこと、三つの太陽による日照条件、急斜面による排水の良さといった最高の栽培環境にあります。
特に、急勾配な立地条件は、排水性に優れており余分な水分を吐き出すことで、みかんに「マイルドストレス」をかけて糖度を上昇させる環境を備えています。

品質向上のために、どのような栽培をされていますか。

黒田さん

温州みかんに特化し、作業は省力せずに、あえて手間ひまをかけて栽培しています。
5〜6月にかけて摘蕾などの作業で芽花バランスをとりながら、隔年結果の変動が少ない樹をつくり、7月からの摘果作業では、葉20枚程度につき1果をつけるようにイメージしてMサイズを中心としたみかんづくりを行います。
また、果実肥大期の仕上げ摘果は特に重要で、定期的に果径を測って摘果タイミングと摘果量を調整します。

選果場ではどのような選果が行われていますか。

黒田さん

センサーにより糖度・酸度を、カメラで色・キズ・形・サイズを計測し、さらに腐敗センサーで傷み果の徹底除去を実施。
色や形などのランク別に、「豪琉頭(ゴールド)千両」「日の丸千両」「百年蜜柑」「ガキ大将」といったネーミングで商品化しています。
なかでも「豪琉頭(ゴールド)千両」は、管内産みかんから選りすぐったプレミアム品
果実の肌が非常にきめ細かく、ピカピカと光った高品質なみかんで、デパートなどで贈答用として販売されています。

スプリンクラーによる病害虫防除について教えてください。

黒田さん

JAにしうわでは全国に先駆けてスプリンクラー防除を導入しました。
スプリンクラー施設は6ヵ所に分かれており、土壌条件・樹勢などに応じて灌水量をコントロール。
農薬散布は、このスプリンクラーで広域を一斉防除します。
日の丸共選では、スイッチ顆粒水和剤、マッチ乳剤を防除暦に採用しています。
スイッチ顆粒水和剤は、灰色かび病の予防効果が高く、外すことのできない重要な殺菌剤です。
近年は干ばつ傾向でミカンサビダニが多発傾向にあることから、ミカンサビダニに加えてチャノキイロアザミウマやヨモギエダシャクが同時防除できるマッチ乳剤は、重要な殺虫剤。
下草除草にはタッチダウンiQも重宝しています。

トップブランド産地として、今後の課題や抱負をお聞かせください。

谷川事務所長

やはり部会員の高齢化は課題です。
その対応策として、3年前から農作業の人材派遣を開始しました。
また、部会員が個々に行う、形・サイズなどを選別する家庭内選果を、JAで行えるような体制づくりをするのが目標です。
トップ産地であり続けるためには、部会の皆さんとともに、品質管理に努めていかなければなりません。
今後は、特に若い部会の方々と一緒になってブランドを守っていきたいと思います。

 

関連製品

殺虫剤「マッチ乳剤
殺菌剤「スイッチ顆粒水和剤
除草剤「タッチダウンiQ

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