「産地で聞いた!」イイ話

いい茶をつくるため、うね幅にもこだわって

2018.05掲載

全国茶品評会で一等一席を受賞したお二人。
写真左は栗崎貴史さん(普通煎茶10キロの部)、右は太田勝則さん(普通煎茶4キロの部)

静岡県浜松市天竜区は、高品質な茶がとれることで知られています。
ここ天竜区(JA遠州中央管内)で、茶を栽培する2人の生産者が2017年、第71回となる全国茶品評会で最高位の一等一席(農林水産大臣賞)を同時に受賞。
今回は、その快挙を達成した栗崎貴史さん(普通煎茶10キロの部)と太田勝則さん(普通煎茶4キロの部)を訪ね、茶栽培のこだわりと茶にかける想いを伺いました。

レタスの大産地JA香川県では、どのような課題を抱えていますか。

120年前から天竜区の春野町で茶栽培を手がける栗崎家。
全国茶品評会において20年間にわたり連続入賞している常連中の常連です。
高品質な茶がとれる理由として、栗崎さんが真っ先に挙げたのが土壌。
夏と冬の土壌分析を欠かさず、その時の土壌条件に応じた施肥を行っているといいます。

さらに、栗崎さんには独自のこだわりがあるそうです。
それが、茶畑のうね幅。
一般的なうね幅は、摘採機のうね幅に合わせた180センチ前後。
そこに疑問を抱いた栗崎さん。

施肥効率や日照を考えると、うね幅は狭いほうがいい。古い文献を調べたら、今より狭いうねで栽培していたことがわかった。機械に合わせて茶をつくるなんておかしいじゃないですか。だから私はうね幅を135センチと定め、それに対応した摘採機を特注でつくってもらったんです」。

高品質な茶を守るだけでなく普及にも尽力する栗崎さんは、浜松市のイベントなどで茶をPRするほか、大学で茶の客員教師も務めてらっしゃいます。
その茶への熱い情熱も、一等一席と呼ぶにふさわしいものでした。

高品質の秘訣は丁寧な手摘み作業

普通煎茶4キロの部は、手摘みの部門(10キロの部は機械摘み)。
昔ながらの手摘みにこだわる太田さんは、その"摘み方"にもこだわります。

「茶葉を摘み取るときに爪を立ててはダメ。指の腹でやさしく捻るように摘むことが、葉を傷めないポイントです。また、手の中にずっと入れておくと熱で品質が落ちるので、面倒でも一回摘むごとにカゴに移すよう徹底しています」。

栽培から収穫まで、すべての作業に一切の妥協を許さない太田さん。
それは、茶畑をみれば一目瞭然でした。

樹間に敷き草をたっぷりと敷き詰めています。こうすることで微生物が増え、茶樹の栄養になりますからね。ほら、踏んでみるとフカフカでしょ。それと、風に煽られると葉と葉が擦れて傷むので、茶畑の周りに防風ネットを張り巡らせています。毎日、茶園を観察することも大事な作業ですね」。

太田さんは「昨年の全国茶品評会では浜松市が産地賞を取ることもできましたし、地域の方が喜んでくれたのが何よりうれしい」と目を細めます。
まさに努力の賜物といえる全国茶品評会での最高位。
来年の茶品評会でもその活躍を期待せずにはいられません。

 
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