「産地で聞いた!」イイ話

長期安定出荷で「ようてい」ブランドを確立。ばれいしょ製品率向上で産地活性化をめざす。

2018.10掲載

日本のアスパラガス発祥の地としても知られ、日本百名山にも数えられる羊蹄山のすそ野に広がるJAようてい管内。
生食用ばれいしょでは生産者数520名、作付面積3100ha、取扱数量10万トン以上と国内トップレベルの生産量を誇ります。栽培や選果・貯蔵など「ようてい」ブランドの高品質なばれいしょの安定出荷について、同JA第3ブロック営農推進センターの多田雅彦センター長と食用ばれいしょ生産組合の近石公夫副組合長にお話を伺いました。

日本指折りのばれいしょ産地の概要をお聞かせください。

多田センター長

JA管内の耕地面積のうち、ばれいしょは約3割を占めており、品種は「男爵」をはじめ「とうや」「キタアカリ」「きたかむい」を作付しています。
3ヵ所の選別施設では、長期保存が可能な低温貯蔵庫や光センサーによる内部品質判定装置などを駆使し、高品質なばれいしょを全国に出荷しています。

営農指導でデジタルツールを活用されているそうですね。

多田センター長

平成28年からタブレットを活用した営農サポート体制をスタートしました。
これは、今まで蓄積してきた土壌診断や生産実績などの各圃場データに基づき独自のデータベースを構築し、エリア担当の職員がタブレットで現場の営農・経営指導をできるようにしたものです。
例えば、「地図検索」機能では、画面をタッチするだけで各圃場の所有者、現在・過去の作付作物や施肥履歴、病害虫発生・防除薬剤の使用履歴などが検索でき、現場でのスピーディできめ細かい営農指導に役立っています。

ばれいしょ栽培でご苦労される点はどのようなことですか。

多田センター長

当JAのばれいしょは長期安定出荷が大きなポイントとなっており、「定時・定質・定量」がコンセプト
つまり、お客様の望む時期に安定した質と量を提供している産地であるということです。
出荷期間は8月から翌年の5月までで、年間10ヵ月にわたり出荷できる産地は、当JAだけかもしれません。
そのため、3ヵ所の選別施設の低温貯蔵庫では、夏から秋まで外気温と同じになるように温度調整し、12月以降は2℃で管理して長期出荷を可能にしています。
こうした「定時・定質・定量」出荷が、お客様の信頼や「ようてい」のブランドイメージにつながっており、また、生食用ばれいしょの市場価格をけん引するプライスリーダーである所以でもあります。

「ようてい」ブランドを確立するために、どのような取り組みをされているのですか。

近石副組合長

うちの圃場は石との戦いなんです。
土壌に石があるとハーベスターで収穫する時にばれいしょが傷ついちゃう。
だから毎年、ストーンピッカーで石を除去してからでないと植え付けできないんです。
それと圃場や年によっては、黒あざ病にやられた被害果を機上選別ではじかなきゃいけないので、歩留まりが落ちる。
収益に直結するので黒あざ病対策は必須です。
そこで今年から、アミスター20フロアブル(以下、アミスター20)の「植溝内土壌散布(インファロー技術)」を導入し、全圃場に散布しました。
まさに、これから収穫するところなので、結果はまだ分かりませんが、生育状況は良好のようなのですごく期待しているんです。
植溝内土壌散布では、アブラムシ対策でアクタラ顆粒水溶剤も同時に散布しましたが、残効が長いので第1回目の地上防除では殺虫剤を省略することができました。
また、レーバスフロアブルは疫病に効果が高く、雨に強いので、雨の多い7月上旬にスプレイヤーで散布しています。

多田センター長

アミスター20の植溝内土壌散布は、黒あざ病を防いで、ばれいしょの肌がきれいになるという効果があるので、食用ばれいしょ生産組合でも普及が進んでいます。
当JA管内では、ばれいしょ単収のうち製品率平均は80%ぐらいですが、85%以上でBランク、90%以上でAランクとしてA・Bランクは精算価格を通常より上乗せしています。
アミスター20の植溝内土壌散布導入で、現状よりも製品率が向上すれば収益も向上するので、さらなる普及が期待されているところです。


今後の取り組みを教えてください。

多田センター長

ばれいしょでJGAPの団体認証取得を平成31年までに実現できるように、定期的な講習会等を実施していきます。
また、アミスター20の植溝内土壌散布普及を進め、管内ばれいしょ全体の品質が向上し、それが生産者の収益向上につながるといいですね。
消費者にいいものを届け、産地ブランドが活性化すること。
それが私たちの願いです。

 

関連製品

殺虫剤「アクタラ顆粒水溶剤
殺菌剤「アミスター20フロアブル
殺菌剤「レーバスフロアブル

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