「産地で聞いた!」イイ話

3つの太陽に恵まれた産地で、「紅まどんな」など高品質なかんきつを生産。

2016年2月1日掲載

明神秀幸課長(左)と二宮清治委員長(右)
明神秀幸課長(左)と二宮清治委員長(右)

かんきつ生産量で国内トップを走るJAにしうわ。同JAの「三瓶柑橘共同選果部会」は、宇和海を望む三瓶湾を囲むように三方に拡がった産地で、バラエティに富んだかんきつを手がけていらっしゃいます。
同JA三瓶柑橘共同選果部会の二宮清治委員長、同JA三瓶支店営農指導課の明神秀幸課長にお話を伺いました。

まず共同選果部会の概要について教えていただけますか。

明神課長

JAにしうわの園地は、海に面した石積みの階段畑でつくられており、太陽からの直射熱、海からの反射熱、石垣からの輻射熱の『3つの太陽』に恵まれた産地で高品質なかんきつを生産しています。
当選果部会では、かんきつ作付面積280ha、部会員235名で宮川早生、南柑20号、普通温州、清見、デコポン、ニューサマーオレンジなどを栽培。最近の品種では、紅まどんな、甘平に注力しています。

紅まどんな、甘平はどのような品種ですか。

二宮委員長

「紅まどんな」は、愛媛県オリジナルの品種で、果肉が甘くやわらかく、ゼリーのような食感。「甘平」は濃厚な甘さでシャリ感、食後の満足感がある品種です。どちらの品種もまだ面積は少ないのですが、苗木の導入は年々増加しているので今後も注力していきます。
また、当選果部会では「ニューサマーオレンジ」にも注力しており、人工授粉で無核化することで、種なしのニューサマーオレンジとして差別化しています。

かんきつ栽培のポイントについて教えてください。

二宮委員長

温州みかんでは、剪定で横枝を長めに残すようにしています。横枝を切りすぎると、果実に対する根からの養分が過剰になって、大玉や厚い皮になって味が落ちる。以前、当選果部会の中でも、横枝を短く切りすぎる傾向があったので、長めに残すように指導しています。
また、温州みかんは7月から摘果がはじまりますが、8月から9月にかけて重点的に摘果作業を行う「後期重点摘果」を推進しています。これは、できるだけ生育期後半まで樹上の果実を残して、着果ストレスをかけることで、糖度を高めることが目的です。

栽培管理の省力化など、工夫していることがあれば教えてください。

二宮委員長

10年ほど前まではL玉が中心でしたが、それ以降はM・S玉中心のかんきつづくりが主流です。このM・S中心の栽培体系にあわせ、摘果作業が一時期に集中するのを避け、作業分散ができるようにしました。粗摘果作業は、中晩柑が6~7月、温州が7~8月、仕上げ摘果作業は中晩柑が8月~11月、温州が9月と分散することで、作業の効率化につながっています。

三瓶柑橘共同選果部会のオリジナルブランドについて教えてください。

明神課長

宮川早生、南柑20号、普通温州の中から、糖度12.5度以上、着色・形状・キズなどの点で外観に優れたものだけを厳選したものを「しずる」というブランドで出荷しています。出荷量は温州みかん全体の3~5%ほどで、残りは茶箱のレギュラー品となります。
選果工場では昨年、腐敗センサーを新たに導入し、果実の中の腐敗などをチェックできるようにして、より消費者目線での厳しい選果を行えるようにしました。

病害虫防除についての取り組みはいかがでしょうか。

二宮委員長

今年は開花時期の天候が良好だったこともあり、灰色かび病は問題ありませんでした。害虫では、ハナアザミウマやチャノキイロアザミウマ、ヤノネカイガラムシ、ゴマダラカミキリなどが問題害虫です。
当選果部会では、灰色かび病に予防効果の高いスイッチ顆粒水和剤、ゴマダラカミキリ成虫に効果の高いアクタラ顆粒水溶剤を採用し、かんきつの品質向上に努めています。

今後の取り組みについて教えてください。

二宮委員長

後継者が年々減少しているなかで、いかに産地を維持していくかが課題です。現在は、東京、大阪などで定期的に開催されている「新農業人フェア」に『西宇和みかん支援隊』として就農支援・求人情報の相談ブースを出展するなど、新規就農者確保に努めています。みかんや農業に興味のある方はぜひ、一度ご来場ください。

 

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