「産地で聞いた!」イイ話

産地に適した品種選定と厳しい選果で、高品質なブロッコリーを消費者に。

2018.10掲載

ここ5年にわたり右肩上がりで作付面積が増えている長野県産ブロッコリー。
なかでも原村地区を中心に作付けされるJA信州諏訪管内では、夏期でも冷涼な八ヶ岳山麓の気候を活かして高品質なブロッコリーが生産されています。
160名で構成される同JAブロッコリー部会に所属し、昨年、長野県野菜品質向上共進会で農林水産大臣賞を受賞された菊池磯八さんと、同JA原村営農センターの佐藤勲知さんにお話を伺いました。

ブロッコリーは新品種の開発が盛んだそうですね。

菊池さん

ブロッコリーは品種によって、その地域での適性が如実に表れる作物です。
種苗メーカーは「耐病性、耐寒性、多収性」などをポイントに品種開発を行っていますが、土壌や標高、気温、降水量などによって生育が異なるので、試験をしてみないとその産地に合っているかどうかは分からないんです。
だから、私を含め管内農家8名で組織するブロッコリー研究会では、他産地に遅れを取らないように、品種情報をいち早くキャッチし、毎年2回新品種の栽培試験を通じて優良品種の選定を行っています。

管内産ブロッコリーにはどのような特徴がありますか。

佐藤さん

花蕾(つぼみ)の部分が固くしまっていて、形状が良く、鮮やかなグリーンをした高品質さがセールスポイントです。
ブロッコリーは加熱すると柔らかくなり栄養価も高いので、赤ちゃんの離乳食から高齢者の栄養食まで幅広い年齢層の消費者に人気で、需要量全体も伸びています。

菊池さん

ブロッコリーは、生育が天候に大きく左右され、病気などにより腐敗果が出やすい歩留まりの良くない作物。
播種したうちの平均7~8割しか出荷することができません。
つくればつくるほど難しさがわかる、奥が深い野菜ですね。
ブロッコリー部会の平均単収は4キロ箱で250箱ですが、300箱とることを目標に勉強会を重ねています。

高品質なブロッコリー生産のために、どのようなことに取り組まれていますか。

菊池さん

出荷用の箱に、花蕾直径12センチのブロッコリーが15玉入りで重量4キロという「秀」規格がいちばん高値で取引されるのですが、花蕾が固く締まっていなかったり、形状がいびつだと箱にきちんと収まりません。
花蕾の固さや形状は品種に左右されるので、先ほど申し上げた品種選定が大事になるわけです。

佐藤さん

当管内のブロッコリーは個人選果の後、JAの検査を経て出荷されますが、選果はブロッコリーにとって重要なポイントです。
だから、個人選果の段階でキズや形状、サイズなどを厳しく選別する選果の強化を部会に呼びかけ、精度の高い選果を行っています
ブロッコリーは他の野菜と比較して鮮度落ちや傷みが早く、夏場は特に鮮度保持が問われることから、当JA管内では夏場はもちろん5月下旬から12月中旬の出荷期間すべてを通じて出荷用の発泡スチロール箱に氷を詰め、予冷輸送で出荷しています。

病害虫防除にはどのように取り組まれていますか。

菊池さん

育苗期のコナガ防除は重要です。
苗の時期に食害されたらアウトですからね。
JAにすすめられて去年はじめてミネクトデュオ粒剤を播種1週間後に使ったんですが、長期間コナガをしっかり抑えてくれました。
以前、播種後に使っていた灌注処理の殺虫剤は、定植までの間に動噴で殺虫剤を1回まいてコナガを抑える必要があったんですが、その1回を省くことができたので、労力的にも農薬コスト的にも助かるんです
また、8月から11月は黒すす病の被害が出やすいので花蕾形成前に、予防効果の高いアミスター20フロアブルを散布しています。

佐藤さん

今年からミネクトデュオ粒剤をブロッコリーの防除暦に採用しました。
残効が長いので生産者の労力や農薬コストの低減につながる新剤として、JAでも期待をしています。

今後の取り組みについて教えてください。

菊池さん

消費者の期待に応えるために、品質の高いブロッコリーをつくり続けます。
品質を統一するためには、やはり選果が一番重要。
部会員全員が厳しい目で選果をすることで、管内産ブロッコリーの平準化を図っていきたいですね。

 

関連製品

殺虫剤「ミネクトデュオ粒剤
殺菌剤「アミスター20フロアブル

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