「産地で聞いた!」イイ話

北国ならではの利を活かし、雪の下で甘みが増す「越冬キャベツ」を生産。

2019.05掲載

40年近く冬場の収入源としてキャベツ栽培に取り組むJA北ひびき。
同JA和寒基幹支所管内では、寒暖差の大きい気候風土のなか、60戸の生産者が63haの冬キャベツを栽培しています。
同JAでは雪の下で保存したキャベツを「越冬キャベツ」のブランドで出荷。
市場から高い評価を得ていらっしゃいます。
JA北ひびき和寒基幹支所購買課の瀬戸雄也係長とキャベツ部会の出戸晶也さんにお話を伺いました。

キャベツが盛んになった背景についてお聞かせください。

瀬戸係長

約40年前に秋野菜の価格が暴落したときに、収穫されずに放置されたキャベツを掘り起こして食べてみたところ、甘みがより増していて市場で高く評価されたという偶然のできごとが「越冬キャベツ」の始まりと言われており、以来面積を順調に増やしてきました。

「越冬キャベツ」の特徴やセールスポイントについて教えてください。

出戸さん

「越冬キャベツ」は雪が降る直前の11月ごろに根を切って収穫し、それを畑に並べて置きます。
12月には雪が降り、その雪の下でキャベツを保存しておくのですが、キャベツが越冬することで甘みや旨みが増し、美味しいキャベツになります。
私の農場では、「冬駒」という品種を1haほど作付していますが、低温に強く葉が固くびっしりと詰まっている品種なので棚もちが良く美味しいと市場からも評判です。

越冬キャベツは、どのようにPRされていますか。

瀬戸係長

「わっさむ越冬キャベツ」というブランドネームで出荷しており、越冬キャベツのイラストが描かれた専用袋や専用箱で産地をPRしています。
また、季節になると毎年道内のテレビ局が取材に訪れて、越冬キャベツの紹介をしているので、道内での知名度はかなり高いと思いますよ。

越冬キャベツの栽培ポイントについてはいかがでしょうか。

出戸さん

病害虫防除と施肥が大事だと思います。
私の農場では、定植1~2週間前に元肥として、有機質の肥料と貝殻の化石を砕いて焼成した石灰を投入するのが、父の代からのこだわりです。
結球始期の8月中旬には追肥として硝酸カルシウムを1回、球の肥大状況が不足していれば9月中旬にもう1回追肥を行います。

栽培にはどのようなご苦労がありますか。

出戸さん

元肥を投入する7月中旬頃は、干ばつや長雨で耕起や元肥散布ができないことがよくあります。
また、生育期後半の10月ごろは、かぼちゃ、だいず、水稲の収穫と、キャベツの病害虫防除が重なるので一番忙しい時期なんです。

キャベツの病害虫防除対策についてお聞かせください。

出戸さん

病害では菌核病、軟腐病などが問題です。
害虫ではコナガ、ヨトウムシ、アオムシといったチョウ目害虫が中心になります。
7月中旬の定植後は7〜10日おきの間隔で、収穫までに7回程度の防除を行います。

瀬戸係長

3年前にはじめてジュリボフロアブルを防除暦に採用しました。
残効が長く、適用害虫が幅広いのがメリットですね。
コナガ、ヨトウムシ、アオムシ以外にもアブラムシ類やネギアザミウマも同時防除できます。
薬害も出たことがありませんので、安心して薦められます。
出戸さん うちではジュリボフロアブルはもちろん、長年マッチ乳剤を愛用しています。
10月ごろに散布するんですが、かぼちゃ、だいず、水稲の収穫作業と重なる時期なので、残効が長いマッチ乳剤をまいておけば、次の防除が多少遅れても安心なんです。

今後の取り組みについてはいかがですか。

出戸さん

今年のうちにドローンの免許を取得して、水田の除草剤散布をドローンで行う予定です。
将来的にキャベツの防除もドローンで行えるように登録が進んで、さらに省力化できるようになるといいですね。
農繁期以外は基本的に母と弟と私の3人での家族経営なので、できるところは省力化し、伸ばせるところは伸ばしていきたいと考えています。

 

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