「産地で聞いた!」イイ話

管内の95%以上をまかなう育苗体制で、西日本屈指のブロッコリー産地へ躍進。

2019.05掲載

「おいでまい」「らりるれレタス」などのブランドで知られるJA香川県。
ブロッコリー栽培では、温暖で降水量の少ない瀬戸内気候を活かし、栽培延べ面積1170haと西日本屈指のスケールを誇ります。
今回は、組合員への高い苗供給率を実現しているその育苗体制の秘訣を探るため、JAグループの株式会社香川県営農支援センター宮崎千明社長と同JA三豊地区営農センター園芸課の武田かおりさんにお話を伺いました。

管内の苗供給率を高めると、どのようなメリットがありますか?

宮崎社長

この三豊広域育苗センターを含め6ヵ所の育苗施設で95%以上のブロッコリー苗を管内の皆さんに供給しています。
中でも最大の規模である当センターは、220穴のセルトレイで年間9万8000枚を出荷。
栽培面積では400ha以上
にも上ります。
メリットとしては、ブロッコリーの品質統一が図りやすく、共販率が高まることと、大量に育苗することで苗のコストダウンにつながることです。
また、JAでは、定植の受託作業を行うなど、現場の労力を支援することで、生産者数の維持・拡大にも努めています。

ブロッコリーの作型と品種を教えてください。

宮崎社長

メインの秋冬穫りは定植が8~10月、収穫が10月~3月で「おはよう」「SK9-099」「グリーンキャノン」など、収穫が3~6月の春穫りでは「グランドーム」「まどか」など、全体で十数品種があります。

ブロッコリー育苗の栽培ポイントや課題は何ですか?

宮崎社長

育苗は発芽率の向上がポイントです。
換気や遮光でハウス内が適温の20℃になるように調整しますが、夏場の7~8月はいちばん管理が難しいですね。
気温が高いと培土の水分も蒸散しやすく、また苗の徒長にも気をつける必要があり、こまめな灌水が必要
使用する培土も通気性が良くなるように、試行錯誤して現在の培土に落ち着きました。
育苗の課題は、本圃での定植時期に雨が続くと定植ができず、苗の出荷がストップしてしまい、次の播種ができないこと。
それと、秋口にはべと病やコナガなどの病害虫が発生しやすくなります。
この時期の苗の防除は、特に注意が必要なんです。

苗の病害虫防除について教えてください。

宮崎社長

苗出荷のピークを迎える9〜10月では、育苗期間中に3〜4回の防除を行います。
当育苗センターでは、べと病対策としてフォリオゴールドを採用しており、2回目の散布に使用しています。
浸透移行性があるので、散布した後に展開した上位葉にも効果を発揮してくれるのが助かりますね。
 また、播種時に使えるミネクトデュオ粒剤は、アブラムシやコナガ、チョウ目全般に効果が高く、育苗期の苗管理が楽なだけでなく、定植後も効果を発揮するので、今後とも検討していきたいと思います。

実際の本圃ではどのような病害虫が問題になっていますか?

武田さん

定植後の病害では、べと病、黒すす病、菌核病などが主な病害です。
害虫では、ヨトウムシ、ハスモンヨトウ、アオムシ、シロイチモジヨトウが問題で、山手の地域ではコナガが課題ですね。
メインの9〜10月定植の作型では、12月〜翌年3月まで収穫を行いますが、収穫までの期間中に4回の必須防除を行います。
フォリオゴールドはべと病対策の必須防除剤で、浸透移行性が高いので防除効果が高く、べと病が増えやすい台風時期にも重宝しています。
補完防除剤として、べと病対策としては予防効果の高いレーバスフロアブルや、黒すす病に初めて登録を取得し、べと病との同時防除が可能なアミスター20フロアブルも効果の高い殺菌剤ですね。

販売開始から20周年を迎えたアファーム乳剤については、いかがでしょうか?

武田さん

夏から秋にかけてヨトウ類やアオムシなどが問題になりますが、発生密度が高い時には特効薬としてアファーム乳剤を推奨しています。
速効性があって、薬害も問題がなく、登録作物が幅広いことから、汎用性が高くて使いやすい殺虫剤だと思います。
また、アファーム乳剤の速効性に加えて、残効性も持ち合わせたアファームエクセラ顆粒水和剤は、昨秋の試験でハスモンヨトウへの残効性が確認できたので、引き続き試験を行う予定です。
これからも、定期的な勉強会・講習会を通じ、秀品率・品質向上の共通意識を高め、ますますブロッコリーの面積を拡大していきたいと思います。

 

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殺虫剤「アファームエクセラ顆粒水和剤
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