「産地で聞いた!」イイ話

遠く九州で人気に火がついた、北海道の新たなブランド作物。JAあさひかわの「黒い恋人」

2016.04掲載

関西や九州からの引き合いが後を絶たないというJAあさひかわの黒大豆「黒い恋人」。
その人気の秘密と栽培のこだわりについて、農業生産法人(株)北永の鷲尾勲代表取締役と、JAあさひかわ営農企画部米穀農産課の岩崎康郎調査役、同課の村上達也さんに伺いました。

新聞で読んだ"高品質な大豆づくり"にヒントを得て

JAあさひかわ管内では、昭和の末ごろから黒大豆の生産を始め、平成18年から「黒い恋人」という愛称でブランド化。
現在では作付面積も160haにまで広がっています。
現在は「手ごろな価格で高品質」との評価が定着し、煮豆など豆料理の盛んな関西や九州からの引き合いが後を絶たない黒い恋人。
人気の秘密は、なんといってもその品質。
黒大豆栽培の中心的な人物、農業生産法人(株)北永の鷲尾勲代表取締役は、高品質の理由をこのように説明します。

「あるとき、"麦と豆を一緒に乾燥機に入れるといい"という記事を新聞で読み、当社でも大型の乾燥機で麦と黒大豆を混ぜて乾燥させてみたんです。"なるほど"と思いましたね」。

生産規定に準拠したものだけを「黒い恋人」として出荷

鷲尾さんが納得された理由とは──

麦が黒大豆の水分をいち早く吸ってくれるうえ、緩衝剤代わりになって皮の割れを防いでくれるんです。さらには研磨剤の役割も果たし、黒大豆に深い光沢が出る。まさに一石三鳥です」。

その品質の維持に向け、JAあさひかわでは生産規定を制定。
定められた栽培方法でつくられたものだけを「黒い恋人」として出荷しています。

「たとえば、連作障害を避けるために同一圃場での作付は2年までとし、自家用種子の使用は禁じています。また、栽培の委託先も数社に絞り込み、乾燥調整に関しては鷲尾さんの北永に一本化しています」という同JA村上さんの言葉からも、品質への並々ならぬこだわりが伺えます。

常に売り先を確保する意味でも加工品は必要不可欠

質が高く価格も手ごろな「黒い恋人」は、加工品の原料としても格好の素材。
地域の食品メーカーや飲食店、菓子店から次々と共同開発の誘いが舞い込み、焼酎、チョコレート、どら焼き、ソフトクリーム、地ビールなど枚挙にいとまがありません。
それらはJAあさひかわが運営する農産物直売所「あさがお」のほか、道の駅、旭川空港、JR各駅などで販売され、話題を呼んでいます。
このような加工品はブランド作物を広くPRすることにつながりますが、理由はそれだけではないとのこと。

「黒大豆は市場では雑豆の扱いなので、相場の変動が激しいんです。1俵2万円のときもあれば、5千円なんていうときもある。相場が乱降下したときの売り先を確保する意味でも、加工品はなくてはならないものなのです」と鷲尾さん。

北海道の新たなブランド作物として関西以南で認知を獲得した今も、加工品には意欲的に取り組んでいきたいと語ります。

圃場で見やすいこともクルーザーMAXXのメリット

そんな黒大豆における病害虫防除のポイントは、アブラムシとわい化病。
出芽とともにアブラムシが発生し、このアブラムシが運ぶわい化病が大敵となっています。
JAあさひかわでは、かねてよりクルーザーFS30でアブラムシを未然に防ぎ、わい化病の発生を抑えていました。
そして今年から、殺菌剤を追加施用する必要のないクルーザーMAXXを導入

生産者の負担低減に配慮しています。
その効き目に「文句無し」と全幅の信頼を寄せてくださっている鷲尾さん。
同時に、こんなメリットを感じてらっしゃるとのこと。

「クルーザーMAXXを施用すると種子に色が付くので、播種するときに種の位置がわかるから均一な深さに播種することができるんです。落ちて散らばっている種も見つけやすいですしね。これもメリットのひとつだと思いますよ」。

 

2015年12月28日掲載

関連製品

◎種子処理剤「クルーザーMAXX
◎種子処理剤「クルーザーFS30

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